『Sparkly things at Bar Octave』 表紙・ペーパーバックカバー/電子書籍カ
福島県・会津若松にある静かなバー「Bar Octave」監修のカクテルブックの表紙デザインを担当しました。
本書は単なるレシピ集ではなく、「お酒の強さや甘さを軸に、気分で選べるカクテル図鑑」であり、バーの世界観をそのまま1冊に閉じ込めたような一冊です。
依頼者と相談を重ねながら、「お客様が気分でカクテルを選ぶ喜び」と
「店の空気そのものを感じさせるような静かなトーン」を両立する表紙デザインを目指しました。
デザインコンセプト
1. 強さで“選べる”という新しい視点をデザインに
本書ではカクテルを「STRONG(強め)」と「LOW(弱め)」に分類。
この分類は、カクテル初心者にとって直感的でわかりやすく、
選びやすさを導く“感覚的ナビゲーション”です。
そこで、デザインでも 「STRONG / LOW」 の文字を主役に据え、
視覚的にも“選ぶ楽しさ”を感じられる構成にしました。
2. 雰囲気を伝える余白とタイポグラフィ
バーの世界観にふさわしい静けさと余白感を大切に。
キーワードは「照度の低い空間で、少し考えながら一杯を選ぶ時間」。
過度な装飾は避け、フォントのウェイトや文字間の呼吸感によって、静かで品のあるトーンを構築しました。
3. 写真の選定と配置にも“感情の軸”を
著者から共有された実際の店内で撮影されたカクテルの写真を使用し、色味・ライティング・グラスの質感に配慮しつつ、世界観に合う画像をこちらでキュレーション。
「強め」はクラシカルで重厚なマンハッタン、
「弱め」は華やかでやさしい印象の楊貴妃を主役に。
写真は画面の中に“浮かび上がるように”配置し、カクテル1杯に込められた物語を感じられるよう設計しています。
納品形式と対応範囲
Kindle電子版(JPEG / 2560×1600px / RGB)
ペーパーバック(PDF / B5 / 表紙+背表紙+裏表紙 / 300dpi)
KDP用のセーフエリア、塗り足し、背幅計算にも完全対応
このプロジェクトで意識したこと
ブランドや作者の“言語化されていない感覚”を、視覚表現に変換すること
「読者・来店客・著者・空間」が一本の軸でつながるよう、言葉とビジュアルの統一感を大切にしたこと
実用書でもあり、空間装飾でもある——その“本としての居場所”を設計すること
使用ツール
Canva(構成・実制作)
Photoshop(画像補正)
KDPテンプレート対応(PDF設計)
依頼者の声
丁寧にご対応くださり安心してやり取りできました。
また、プロの視点からのご提案もいただき、デザインについて学びと気づきを得られ、今後にも活かしていけそうです。
仕上がりも大満足で、またお願いしたいです。
この度は、ありがとうございました。
creator's Agent Club 大関勇気様