✳︎ 目次
- 目的とルール
- 仮想クライアント
- ベンチマークと戦略
- ポイント
- 完成イメージ
【制作期間】4日間(考案・情報収集:1日 / 制作期間:3日)実質作業時間約16時間
【使用ツール】Illustrator / Photoshop
✳︎目的とルール
・仮想クライアントの依頼に応じたグラフィックの制作
・チラシによる集客および売り上げの貢献
・サイズ、用紙方向、カラー:H297×W210mm、縦、フルカラー、両面
✳︎ 仮想クライアント
・三軒茶屋で和食屋を営む「和食しげよし」のグラフィック作成
・店主は高級ホテルの和食部門で懐石料理等に従事し和食一筋20年以上のキャリアがあり人柄も良い
・席数は20席、ランチは3回転、ディナーは2回転を目指している
✳︎ベンチマークと戦略
三軒茶屋は老若男女問わず様々な人が暮らし訪れる世田谷区屈指の繁華街である。下町の人情味あふれる昔ながらのお店やネオン看板が光る映えを意識した店構えの飲食店が軒を連ねている。そのような街で和食料理があったと仮定した場合どのような戦略とデザインが必要だろうか?
一つ目は高級路線にフォーカスすること。なぜなら、三軒茶屋に高級路線の和食料理は少なく他店との差別化を図ることができると考えているからだ。街を歩いて観察してみるとデートで行っても問題なさそうな雰囲気が良さげな客単価5,000円前後のお店をよく見かける。希少な食材を贅沢に使いさらにそれらよりも客単価を高めに設定しているお店は少なくそういった食への関心が高い層へのニーズに応えることを想定している。
二つ目は主なターゲットは40歳以上かつ近隣住民に絞る。20代のお酒離れは深刻かつ所得も少ないため平均的な客単価が低く席数が多く確保できない土地柄、回転率よりも平均客単価を上げる部分に注力する。
三つ目は常連を作ること。仕事帰りにふらっと一人でも立ち寄りやすい店構えを心掛け、常連が友人や仕事関係の人を連れてきても恥ずかしくないお店作りをしていく。ネットやSNSの情報での集客ももちろん大切であるが、三軒茶屋特有の人情味ある独自の文化は常連を作りやすい環境であり、ふらっとのれんをくぐりたくなるようなお店を目指す。
三軒茶屋も飲食店の入れ替わが激しい地域で長く続けるというのはとても困難である。長く続いている個人経営のお店の話を聞き自分なりにまとめると店主の人柄がよく飲んで食べる常連がいて愛されるお店が長続きしていると感じる今日このごろ。現に一時の流行のモノは廃れやすく三軒茶屋にあるタピオカ屋は2022年頃に駆逐された。
✳︎ ポイント
コンセプトは ”THE・和食” です。
レジ横や店先での配布を想定して、表面の3秒で手に取りたくなるような訴求を意識。表裏は全体的に余白で高級感の印象を与え、色合いは漆塗の和を感じるような配色を採用。季節によって食材の入れ替わりが多い都合上、その都度、商品撮影や作り直しとなるとランニングコストが高くなってしまうためあえて料理の写真は載せず、商品名の変更がしやすいレイアウトを取り入れている。また、「ウニ」を「雲丹」といったり「すきやき」を「鋤焼き」と表記して本格的な和食をイメージさせる。電話番号のフォントを目立つ明朝体にして目につくようにしている。これは、年齢層の高いターゲットはネット予約よりも電話予約の方が多い傾向がありその部分のユーザビリティを考慮している。電話対応は現場でのオペレーションが簡略化できないデメリットはあるが、20席であればそこまでの負担にならないと考えている。
✳︎ 完成イメージ(H297×W210mm 表面)
✳︎ 完成イメージ(H297×W210mm 裏面)