農産物販売促進システム「ベジトモ」
皆さんは、JA などの農産物直売所で野菜や花を購入したことがありますか?農産物直売所には、普通のスーパーとは違う魅力があります。その魅力を発信する農産物販売促進システムを LINE を活用して制作しました。
背景
農産物直売所では、地域の生産者が自身の栽培する野菜などを直接出荷しています。農産物直売所に野菜を出荷している生産者にお話を伺うと、その多くは、栽培方法や土壌作りなどに"こだわり"を持って野菜をつくられていました。しかし、野菜を購入する私たちのような消費者は、なかなかその"こだわり"を知る手段が無いのが実情です。
また、消費者としては、農産物直売所の存在を知らなかったり、スーパーで販売されている野菜で十分だと感じていたり、農産物直売所に魅力を感じていない現状があります。
目的
"こだわり"と生産者のことをお店で野菜を購入するお客さんに情報発信するために ICT を活用し、その情報発信により、消費者の野菜購入や生産者のことを知る動機に結びつけることを目標としたシステム作りを目指します。
システムの前提
農産物直売所やスーパーで買い物をする主婦層をメインのターゲットとしています。ここでは、20~50 代女性であり、普段からスマートフォンを利用している人としています。そして、そのターゲットが農産物直売所に来店する前に利用することを想定したシステムとします。
開発したもの
LINE を活用した農産物販売促進システム (名称:ベジトモ) を制作しました。
ベジトモでは、利用環境に LINE を利用することにしました。LINE を活用したことによって、以下のようなメリットが生まれます。
- ベジトモを始めたい時は、LINE で QR コードを読み取って友達追加するだけで済み、アプリや Web サイトのようにインストールや検索の手間が軽減。
- 多くのスマートフォン利用者は LINE の使い方を既に知っており (20~50 代女性の LINE の利用率は 50% を超えている)、使い方や操作でつまずく可能性を減らす (操作性の向上)。
ベジトモは、LINE で野菜や生産者の情報を見られるシステムです。ベジトモで見られる情報というのが、前述の"こだわり"です。こだわりと併せて生産者の写真も掲載しており、消費者はどんな生産者がその野菜を作っているのかを知ることができます。野菜の袋に生産者の名前と生産地だけ書かれたものより、こだわりや生産者の顔を見ることによって、安心して野菜を購入出来たり、次に来店した時に「前に買った野菜が美味しかったから、またこの人の野菜を買ってみようかな」といったリピート購入や生産者のファン獲得にも貢献すると考えています。