HiO ICE CREAM

OVERVIEW

クラフトアイスクリーム「HiO ICE CREAM」のWebを中心としたデジタルチャネル全般のサービスデザインを担当しました。

YEAR 2019 - 2020

HiO ICE CREAMは、生産者の想いやこだわりを大切にしたクラフトアイスクリーム。

創業者自ら50ヶ所を超える生産者の元へ訪れ、製造方法や製造環境を学び、直接買い付けた素材を使用。
自由が丘のAtelierで作られた商品をECサイトを通じて消費者へお届けするD2Cモデルのサービスで、日本では珍しいアイスの定期購入をはじめ、ギフト商品としても選ばれているアイスクリームブランドです。

https://hioicecream.com/


リードデザイナーとしてサービス立ち上げからデザイン/ディレクションを担当し、ECをはじめとしたデジタルチャネル全般のサポートを行っています。

また同時期に 楽天市場店 の立ち上げも行い、ECサイト同様、店舗全体のデザイン/ディレクションを担当しました。


インタビュー記事はこちら



ローンチ後の課題


1. 認知はされたけど売上に繋がらないのはなぜ?

サービスローンチ後、各メディアにも取り上げられたHiO ICE CREAMですが、一定の認知は上げられたものの、ローンチ当初想定していたコンバージョンを下回る結果になりました。

何が問題か?というのは両社間で様々挙げられたものの、より確度の高い課題を発見するため、クライアントのHiOLI様と一緒に定性調査(ユーザーインタビュー兼ユーザビリティテスト)を行うことにしました。


2. 調査設計とインタビューの実施

まずはじめに、前提として獲得したいユーザー属性を定め、被験者の条件を定義しました。
リクルーティングは間接的な知人・友人を中心に行い、コストをかけない形で行います。

次に、調査における検証項目を検討しました。
検証目的を設定し、インタビューで何が知りたいのか?をプロジェクトチーム内で認識を合わせます。
検証目的を設定した後は具体的な実査方法を検討し、必要な機材のリストアップと、被験者に行ってもらう操作・行動を決めていきます。
この調査では3台のスマホ端末を使って、インタビュー中に被験者がに手元で操作している内容をプロジェクトメンバー全員に中継で見え、かつ録音録画ができるように準備を進めました。

最後に、検証シナリオを組み立て、インタビュースクリプトを作成に取りかかりました。
検証シナリオではインタビューのフローを大まかに策定し、実査の内容と検証ポイントを具体化します。
検証シナリオを元に、インタビュー当日に使用するインタビュースクリプトを作成します。
インタビューからはより深いユーザーインサイトを得るため、定量データを元に事前にユーザーの行動・課題に関する仮説立てを行いました。


3. 定性調査結果の整理と課題の抽出

定性調査では多くの発見を得られましたが、調査後の内容をまとめて具体的な施策に落としアクションに繋げる必要があります。
インタビューした5人の発話内容から得られるユーザーニーズを考察し、

1. 目下で改善すべき施策
2. ビジネス要件を踏まえた中長期で改善すべき施策

でざっくり整理をしました。

その上で、HiOLI様のビジネス要件も踏まえ、解決すべきユーザーの課題を再整理します。



改善施策の実行


1.  課題解決の目的とアウトプットの方向性を検討

各施策の工数・優先度を考慮した結果、「ECサイト上に商品購入の判断軸がなく、自分に合った商品を見つけづらい」という課題を解決するところからスタートしました。

議論を重ねる中で、解決の仮説として大きく2つの切り口が見えるようになり、解決手段として、「商品一覧ページの改修」「商品詳細ページの改修」を取り組むことが決定しました。

また改修にあたって、これまで曖昧だった各ページの役割をはっきりと定義させ、各ページが持つ目的も設定することでアウトプットの方向性を固めます。


2. デザイン案作成

決定したアウトプットの方向性を元に、各ページの改修デザイン案を作成します。

各商品詳細ページの改修は、これまで全商品共通のフォーマットだったものを、「定期購入」「単品購入」の2種類にフォーマットを分け、各商品の特徴に合わせて適切な訴求ができる土壌を整えます。

そして、各商品で内包している「フレーバーの種類が直感的に理解でき」、コンテンツを読んでいく中で「『美味しそう!』と目から味覚を刺激できる」を最重要テーマとしてデザインを進めました。


商品一覧ページは予算の都合上、計画当初より工数が削減される条件付きの改修となりました。
開発コストを最小限に抑える形で改修を進めることになり、デザインとして最大限何ができるかを考え抜いた結果、「商品区分の再整理」と「フレーバー情報の追加」を行うという結論に至りました。

これらの改修をリリース後、CVRは0.7ポイントほど上昇。
季節要因・外部要因等で全体DAUの振れ幅があるものの、CVは安定して取れる結果となりました。




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