迅速な経営判断の仕組み確立

OVERVIEW

システム案件が50案件ほど並行稼動する大規模企業において迅速な経営判断の仕組みを確立させた事例

YEAR 2017

企業の概要

社員数:500名
業界:金融
自社で情報システム部門を持ち、開発自体は外部のシステムベンダーを活用している

参画ポジション


企画管理部

会社拡大に向けたIT戦略立案、企画推進。ITガバナンス全般、予算・契約管理業務を行う。

じゅん(私の役割)

情報の一元化や効率的な組織運営のために、率先した提案と推進を行い、組織を活性化させる。

品質管理部

監査指摘を踏まえ、社内基準の整備を行い、品質向上のためのシステム障害の原因分析・根本対応推進を行う。

運用部

インフラ整備を行い、キャパシティ監視によりシステム運用を実施。システム障害時の暫定対応を実施。

開発部

各業務部門からの開発依頼を受け、システム要件定義を作成し、開発ベンダーが開発し、マネジメントを行う。


実施期間:1年間

発生していた問題

  • マネジメントレポートと案件進捗の情報が連動していない
  • IT投資の状況が可視化できておらず、投資判断が適切かわからない
  • 社内OAの効率が悪く、社員の業務効率が低下している
  • チーム内の情報伝達が打ち合わせを基本としているため、多くの工数を費やしている
  • 新入社員や新規参画者の受け入れ態勢ができておらず、チームとして機能していない



実施施策

役員報告整備・社内システム改修

プロジェクト管理ツール(Redmine、Backlog、エクセルなど)から役員向け報告を自動生成する仕組みを構築した。
各種ツールのAPIよりデータを取得し、定量情報を集計して報告できるようなツールを作成。

各プロジェクトリーダー向けに定量情報をもとにした報告書の書き方に関して指導を行った。

さらに、定期的なレビューを行い、運営の定着化を図った。

開発工程ごとの開発施策

要件定義・設計

案件の特性に応じたプロセスを提案し、上流工程での要件確定とガバナンスを強化することで、組織的なプロジェクト推進を行った。

例えば、

新規ビジネスや新規システムを構築する場合は、要件定義工程とそれ以降の工程で費用を分け、投資判断が柔軟にできるようにした。
既存システムのリプレースやEOSの対応の場合は、システム部主導でプロジェクトを推進できるようにした。

といったように案件の特性に応じて重点ポイントを決めてスピーディで効率よく開発プロセスが回るようにした。

テスト受け入れ工程

システム品質を向上させるためにテスト専門部隊を組織するような方針を考え、品質管理部門を中心としたテスト全体戦略を作成し、協業ベンダーへ提案依頼書を送付し、自社内でのテスト品質向上を図った。


社内OA刷新構想立案

現状の管理状態を把握し、課題点を整理する上で各業務部門へのヒアリングを実施した。

その後、社内システムのコンセプト整理をおこない、提案依頼書(rfp)を作成し、ベンダー選定と評価を行った。

経営向けIT投資案件予算管理

期首予算の算出から期中の執行承認状況の把握、期末の実績評価の一連の流れを可視化するとともに、予算管理の仕組みを構築した。

チーム運営の最適化

チケット管理ツールRedmineを使用したタスク管理とチーム内の情報教諭のフローを構築し、チーム運営を推進して定着化をはかった。

実際の運営を私自身が行い、メンバとのコミュニケーションを密に取りながら運営の定着化をしていった。

新卒社会人1年目と中堅社員、社会人歴20年目のベテラン外部メンバとが混ざり合うチーム構成の中で、属人化しないチーム運営が確立された。


実施結果と効果

  • 役員向けの報告がタイムリーに行われることで、問題の早期発見および対策を行うことが可能になった。
  • 将来の組織拡大に向けて基盤づくりに寄与した。
  • 社内OA刷新に向けた適切なシステムベンダーを選定することができ、
  • スムーズなプロジェクト立ち上げができた
  • ベテランから新入社員まで、勤務歴が異なるメンバからなるチームにおいて、チケット管理ツールを軸としたチームビルディングが十分に行われ、生産効率が向上した。


WEBSITE