1997年の米国映画『タイタニック』に着想を得て生まれた五作目です。
ロマンスを謳った空気作りと、あらかじめクライマックスを世界観として共有し、最終日にハプニングを置くという新たな試みでした。
当初は史実に倣い、船室の等級を用意することで乗客間で身分差を可能にする案が御座いましたが、それでは施設の扱いや交流が難しくなるのではないかと考え方を改め、思いついたのが3つの立場です。
寄港地により景色を変えたり、沈没に向けた情報を散りばめるなど、船旅を単調にしない舞台設計は必要でしたが、指標がはっきりしているためイベント構成には悩まない企画でした。
20世紀初頭、4月。
北欧州の海運会社によって建造された豪華客船『ミーティア』は
乗員乗客3000名以上を乗せ、大海原へと旅立った。
乗客たちは優雅な船旅を堪能し、新しい出逢いを歓び、自らの進路へと思いを馳せる。
状況が急転したのは、最終目的地を目前にした夜半のこと。
突如見張り台の鐘が鳴り響き、数秒後、大きな揺れと物音が船体を襲った。
“すべての願いを叶える船”
そう謳われた豪華客船は、数多の人命と共に、処女航海にしてその生涯に幕を閉じることになる。
この物語は、今は深い海底に眠るミーティア号と、
其処に乗り合わせた乗員と乗客たちの、出航から沈没までの記録である―――
開催:2022年4月27日〜6月12日

