ホテルでのデザイン業務
ホテルのコンセプトや意匠の部分を引き継ぎユーザーに伝えるために「デザイン業務」を発足。アメニティ・販促物に関するDTPデザインから、運営スタッフへのVIの浸透のためのレギュレーション作成までを担当しました。
客室内のアメニティデザイン
リニューアルオープン時のアメニティのパッケージをデザインしました。
概要
ホテルの新コンセプトが「継承と革新」であり、それがお客様に伝わるために部屋の細部にまでこだわるべきという理由から、アメニティのパッケージを変更することが決まりました。リニューアル前は透明プラスティック製のものを、紙パッケージへ変更しました。
ポイント
ホテルのロゴとロゴを形成する6要素のモチーフロゴを入れる
お客様をお部屋へ案内する際にホテル名やロゴについてよく聞かれることがあります。なのでバスルームの説明時に会話のタネにもなるように考え、あえて6要素のモチーフロゴを入れました。
部屋のカラーに馴染む色味にする
リニューアル前、ホテルの竣工前に作成したので、部屋のパースやアメニティの設置台の色味などを参考に、色合いを考えました。
VI(ヴィジュアル アイデンティティ)の浸透
http://www.artless.co.jp/alog/portfolio/design-for-hotel-kanra-kyoto/
概要
リニューアルオープンに伴い、artless Inc 川上シュン氏が手がけたロゴデザイン・カラー・フォントを定義されました。この世界観を運営の場面でも崩さないように統一できるようにすべきだと考え、VIの浸透を実施しました。
ポイント
運営スタッフが理解しやすいように、レギュレーションを作成
お客様の目に触れる印刷物をスタッフが作成する場面は多く、それら全てに対してVIが反映できるようにレギュレーションを作成しました。
ホテル内の全PCにフォントをダウンロードし指定の日・英フォント利用のルール化や印刷物のフォーマット作成に取り組みました。
またllustlotorの基本操講習会を行い、メニューの更新箇所は各部署の担当者が実施できるようにしました。ホテルで作成する印刷物もレギュレーションに沿った内容になるように努め、チェック体制を設けました
印刷物やウェルカムボックスのデザイン
ポップ作成:ロゼワインフェア
レストランからワイン企画の説明を受け「&Rose 洛を感じる、ロゼで感じる」というコンセプトを作り、ポップに落とし込みました。ホテルのシンプルなトンマナに合わせています。その他にワインとペアリングしたメニューの作成もしました。
ホテル名の由来が「カンラ=感洛:洛(京都)を感じる」に合わせた言葉を選びました。
ウェルカムボックス:玉手箱
日本・京都の景色や文化を季節ごとに紹介するウェルカムボックスを玉手箱とよび、全客室に設置しています。企画・デザイン・作成・設置オペレーション等全てを担当しました。
ポイント
企画時には「日本・京都の文化の豆知識」というコンセプトを設定
お部屋へ案内するスタッフがお客様とのコミュニケーションをするきっかけが作れるように作成しました。
海外のお客様が過半数であったことからターゲットを「日本に初めてきた外国人観光客」としました。認知度が高いトピック「舞妓さん・さくら・柚子」などを取り上げつつも、一段階深ぼった内容を心がけました。
(例:舞妓さんのかんざしを見れば季節がわかる?:7月は祇園祭の団扇)
挑戦
柚子をテーマにした時には開業初の柚子湯を実施
ヒバの木のお風呂にダメージがつかないかの試験や、清掃のオペレーション、料飲部門と連携して仕入れの依頼をし、部署を超えて協力をしてもらい、お客様への体験を届けることができました。
またコラボレーションメニューの企画などにも発展し、室内のウェルカムボックスを起点として館内全体のサービス体験設計をすることができました。