2013年よりSTセミナーをスタート

OVERVIEW

専門職向けの研修を行っています。

YEAR 2013

STが身体にふれる

当時、理学療法士や作業療法士を対象にした徒手療法を中心とした研修会が増えていましたが、言語聴覚士を対象とした士会以外の研修会は殆どありませんでした。

養成校では「ふれる」ということは殆ど学ばず、解剖学も全身習うものの、頭頚部以外に対する苦手意識、分からないという意識は多くの言語聴覚士が持っていると思います。

しかし養成校を卒業すると、STの訓練室まで行くために、寝返り、起き上がり、移乗動作の介助、食事前のポジショニングといった、身体にふれる機会は増えます。


全身から口腔顔面へ

卒後に就職した病院がボバースの病院だったこともあり、1年目の頃からSTとして身体にふれるのは当たり前の世界でした(PNFの勉強もしたり楽しかったです)。当時は全身から口腔顔面領域をみれるSTになりたいという想いで領域をこえて勉強していました。少しずつ周りのSTさんたちからも教えてほしいと言われることが増えたことから、STセミナーというタイトルで2013年にスタートしました。

当時は作業療法士とのコラボセミナーで福岡と大阪、沖縄で開催していました。上下肢や体幹からアプローチすることで、食べる・話すを改善していくことをコンセプトに、4回の研修で1クールだったと思います。セラピストとしての身体の使い方などのテーマもありました。それ以来、日本全国いろんな地域で研修を行っていますが、当時から毎年のように勉強しに会いにきてくれるSTさんおもおり、とても嬉しく思います。

ここ数年はSTを対象にした姿勢や徒手療法の研修会も増えてきました。基本的な僕の考え方として「同じことをずっとしない」、「他の人が同じようなことをやり始めたら自分がそれをする理由はない」という考えです。思い切って全身からアプローチするというSTセミナーは終わりにして、ずっとやりたかったテーマでの研修をスタートしました。


口腔から全身へ

口腔顔面領域のことを改めて探求しはじめると、口腔顔面領域の変化は食べる・話すだけではなく、良くも悪くも全身の変化ももたらすことが分かってきました。

自然と臨床でも口腔顔面領域をみる時間は長くなり、「上下肢など全身から頭頚部をみる」ではなく、口腔アプローチの結果としての全身の変化も見ながら積極的に口腔顔面からアプローチしていくようになりました。

臨床1年目、どうしたら効果的なST訓練ができるのかと模索して、筋骨格など解剖学などの勉強を行い臨床が変化しました。そして今、改めて口腔機能のことが少しわかってきて、口腔を中心に全身を見るというところに帰ってきてように思います。


ここ3年で助産師、歯科医師の方々や病院、企業などからの研修依頼を頂くことも増えており、STセミナーではなく「口腔研修」として、いろんな職種の方に口腔の面白さを伝えています。



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